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GT「ジーティー」と言う名のアルファロメオ(アルファGT)

「アルファV6を味わうためのボディ」に迷う手練たちへ

アルファロメオV6の魅力は語り尽くされた感がありますが、普段は1200CCの4気筒と喜怒哀楽を共にしている私でも、クルマの官能性を感じ取る資質のある人に「経験しておくべきエンジン」としてお薦めし続けているのが、BMWのS50B系L6ユニットと、アルファロメオV6エンジンなんです。このセレクトは20年来不動のTOP2であり続けています。
アルファロメオV6エンジンにも進化の歴史があり、その中でも当時はとりわけ、初期のSOHCこそV6の真髄!との論調で語られることも多かったですが、SOHCとDOHCを比較した差異を語る以前に、上等なものは上等なのだという絶対的賛辞に目がいかなくなるのはカーマニアの悲しき性癖。今も昔もカムシャフトの数にかかわらず、大きな視点で捉えれば良いものは良いのです。
そんなことより、私の悩みは、SZ/RZ、164、155、gtv、スパイダー、147GTA、156・・・・さてどのボディでどのV6を味わってやろうか???という物欲エナジーが制御できなくなることです。ちなみに私はランチア テーマ V6 LSという絶妙なハズシで、あろう事かこのV6をトルコンで味わうという贅沢(?)な選択をした経緯がございます。。

それぞれがそれぞれに素晴らしく、どれを選んでも、このエンジンの咆哮ないしは音色を体中に浴びることがドライビングのエンタテイメントになることには変わらないのですが、ボディタイプや設計年次、与えられたポジションにより、その「音の浴び方」に車種ごとのスタイルの違いがあると思います。
例えばドライバーがエンジンの生音を聴く観衆と捉えれば、155はV6の奏でる咆哮を、舞台直前のアリーナ席で浴びまくるかのような、エンジン音の素通し感が魂と共鳴し心と体がクルマとともに躍動する感じがします。身体を動かしながらライブを楽しむスタイルですね。
一方の極論としてランチア テーマは、舞台を一望できる距離に誂えられた特別鑑賞席でガラス越しに俯瞰でセクステット(六重奏)を嗜む様な雰囲気で、あえて別室でゆったりと堪能する様な贅沢な時間を過ごせます。この様にボディ(車種)によって味わい方の違いがあるのです。
オペラやカンツオーネ、オーケストラなどの生の音源を体中で浴びた時にほとばしる感動を思い浮かべて頂けると、アルファV6がどの様な類の音源なのかを想像して頂けると思います。人の生声や管楽器のような狂おしい音と響きの虜になってしまうんです。
せっかくなので、少しだけお聞き下さい。以前販売したアルファスパイダーのエクゾースト音です。

グランドツーリングのライブ音源BGMを、自ら指揮するアルファGT

さて、アルファV6の官能を語るのはこの辺にしておいて、本題に入ります。
SOHCでも、DOHCでも、特性の違いはあれどもどれを選んでもすばらしい音源であることはご想像頂けたものと思います。
アルファロメオ・GT(アルファGT)というクルマは「グランドツアラー」であるという点にその魅力が集約されている気がいたします。その私的見解は後半で。。
もう一つには、一世代前のアルファロメオの味わいを楽しめるセレクトだという点もポイントです。
アルファロメオらしさ・・・と言ってしまうと、偉大なる名車を生み出し続けてきたアルファロメオの歴史という観点では、FFアルファの過渡期にあった一世代前のアルファロメオの価値が霞んでしまうのも事実ですが、右脳派直感的クルマ選びのピッコロカーズですから、その手の各論はスキップしますね。
とにかく、2005年あたりから2010年あたりまでに、世界的に結構ドラスティックなクルマづくりの変革期があったように思えます。話せば長くなりますが、その結果としてメーカーごとのクルマづくりの違いや個性が希薄になったと言えると思います。その意味で、車種を問わず「一世代前」のクルマたちをこよなく愛するのはクルマ好きの性癖と言えますが、要は国籍やメーカーの特徴を示す「〇〇らしさ」というものが、過去の歴史の延長上で直感的に感じられるギリギリ最後を「一世代前」と表現しています。
一世代前のアルファGTは、アルファらしさをわかりやすくプレゼンテーションしてくれます。そこに、官能のV6が搭載されています。結果「目を閉じて乗ってもアルファロメオであることを感じさせてくれる」というアルファロメオらしさで作られています。ですから「アルファロメオという特別なクルマに乗っている」という喜びが分かりやすいんです。その最後の世代と言えばなんとなく伝わるでしょうか・・・


そして、このクルマの最大の魅力を少々・・・。
アルファGTは、車名が「ジーティー」です。

AlfaRomeo GT

このように「アルファロメオGT」という文字を並べてみた時に、最小限の文字数で、最大のイマジネーションを生んでくれる、すばらしいネーミングです。これもアルファロメオだから為せるワザでしょうか?官能的で、濃密な喜びに満ちたグランドツーリングの豊かな時間を想像してしまいますよね。

そこです!

この部分に響いて下さる方ならば、このクルマの事はもうご説明する必要がございません。
アルファロメオで、右足に呼応する官能のV6を最高のBGMにしてグランドツーリングを嗜む。
どんなに遠くへ行こうとも、アルファGTがもたらしてくれるドライビングの悦びは一時も途絶えることなく、時にアップテンポに、時にハミングの様に、常にドライバーの気持ちと、右足の操作に呼応して自由自在にドライビングをデザインできます。まるで指揮者のごとく。
GTを動かす以上、片時も怠けることなく、運転操作というコンダクターの指示によって美しい音色を奏で続けるんですね。GTとコンダクターのライブセッションを楽しむ様な感覚です。
これがアルファGT V6の魅力。ドイツ車のスタビリティや、フランス車の快楽的直進性に並ぶ類の、アルファロメオらしいグランドツーリング性能です。
運転という作業的動作をエンターテイメントに変えてしまうという性能とでも言えば良いんでしょうかね?その結果、ドイツ車みたいに長距離運転でも疲れない・・・なんて効果があるんですから面白い。だから、これは「性能」です。・・・こういうGTなのです。

ちょっとだけハード寄りのお話し

印象派のピッコロカーズが、印象派のアルファロメオを語るとこんな論調になってしまって困ったもんなのですが、ちょっとだけこの個体のハードのお話しを。

アルファGTとV6の組み合わせは、生の音源を体中で浴びて疾走る・・・というイメージとは少し違います。もう少し理性的な味わい方が出来るボディだと思います。質感・量感に富んだクーペボディを見ていると、156や147のコンポーネントを用いて作られたクルマでありながら、一つ上のクラスとして誂えられている様に思えます。(クーペとはそういうものだと思いますが)また、ホイールハウスの内側にフェルトのようなファブリックが貼り込まれていて、その機能は遮音・・・というよりも、ノイズの「調律」のような気がします。スーツの裏地や当て布にもこだわるイタリア人の「粋」を感じる部分ですよね。
この様な「仕立て」が成されたクルマですから、自分を高めてくれるオトナ洒落感を満たしてくれます。
わりときちっと目にスーツを纏っている感じですかね?スマートに、流麗に、嗜むようにクーペボディを綺麗に動かしたくなります。最高のBGMを演奏しながら。。そして、その様な振る舞いを心がけた時に、実にしっくりと自分とクルマのリズムがシンクロします。
それと、GTの3.2V6は147&156GTAに搭載された野性味あふれるエンジンのディチューン版。調律を変えてGTらしいマイナス10馬力分の理性を与えられ、もともと実は中間トルクの厚いV6の特性とノイズリダクションがかけられたクリアな音質で、スマート&ダイナミックな身のこなしを息の長い加速で実現しつつ、長く聞き続けられる音質のセクステットに調律されている様に感じます。これもロングディスタンスのグランドツアラーに最適化された部分かと思います。
無論、アルファロメオらしいスポーティな感触の足回りですが、147GTAよりもゆったりと動かす事を前提に設計されているイメージです。優雅でありたくなるクルマ。GT(グランドツーリング)たる所以ですね。

あと、この個体のセールスポイントも混じえてまとめますと・・・

  • ベルトーネデザイン・・美しくもビッグキャビン+リアハッチの実用性。
  • オフホワイトのインテリアに換装!ブラック×オフホワイトという定番洒落感の極み。
  • momoウッドステアリング・・・ノーマルステアリングも付属します。
  • タイベル交換済み・・・去年替えてあります。交換後走行距離2,000km程度です。
  • 車検長いです・・・32年8月まで残っております。
  • オプションもございます・・・スペアホイール、新品ヘッドライト別途有料でご用意できます。

などなどセールスポイントは多数ございます。そのままお乗り頂けるコンディションの良質車です。一部塗装ムラ・ボケがありますが、それ以外はツヤツヤです。
ヘッド、タペットカバーともオイルにじみもほぼ皆無。インテークジョイントホース他、多数あるゴムホース類にひび割れもありません。
販売価格をはじめ、詳しい情報をお知りになりたい方は、グーネットの商品ページをご覧くださいませ。(以下をクリック)

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