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ROVER MINIとFIAT500

カーライフプレーヤーを自ら創出する力を持ったクルマ

むかしむかし、私がROVER MINIの新車や中古車を販売していた頃、多くのミニオーナーは、ぼろぼろになったパーツカタログを片手に思いのままのカスタマイズを楽しんでおりました。
特徴的だったのは、バリバリのクルマ好きな方だけでなく、相当数の「非カーマニア」の方々も、ミニというクルマを選びカスタマイズを楽しんでおられたという事実です。彼&彼女らは、アレック・イシゴニスの存在も、ラバーコーンサスペンションも、輝かしい国際ラリーでの偉業も関係なく、ただそこにあるミニの「カタチの魅力」によって、輸入車オーナーの扉をやすやすと開き、カスタマイズというカーライフの楽しみに躊躇なく踏み込んだのです。

「私、ミニに乗りたくて教習所に通ってるのよー」というミドルエイジの素敵な奥様が、免許取得と同時に手に入れたイエローのミニ・スプライトも、あっという間になかなかの通っぽい仕様にカスタマイズされたのが印象的で、とても良く覚えているのですが、しかし、この素敵なマダムは、私の知る限りずっと、ミニの偉大なるヒストリーやメカニズムには興味を抱くことは無かったです。
それでも、多くのマニアと同じくらいミニを愛し、幸せそうな笑顔で愛車を愛でていらっしゃいました。理論も知識も関係なく、頭脳を通さず心のままに愛車に向き合うその姿は、むしろ純粋で崇高なクルマ愛だなと感じたものです。

そんなカーライフが、ミニの回りにはたくさん存在していました。
このように、個々の非カーマニアのハートに直接共鳴し、普通は躊躇するであろう「輸入車ライフ」の道をやすやすと開いたミニというクルマは、営業を必要とせずにどんどん輸入車オーナーを開拓するという特殊なパワーを有していました。でも、カーマニアではないこの様なお客様が「MINIに乗るんだ」という意志は固く、迷いも不安も無くミニを手に入れる様子には、むしろカーマニアの方が購入を決意するまでのプロセスを上回る潔さがありました。

翻って、現代のFIAT500のお客様にも、まさしく当時のMINIと同様の原理原則が作用していると感じます。500のもつカタチの魅力・・・存在そのものの魅力と言い換えてもいいですが、唯一無二のこのクルマを手に入れたい!乗ってみたい!オーナーになりたい!という強い気持ちが、混じりけのない直球で伝わってきます。特に女性オーナーの購入決断力はそりゃもう鮮やかなもんです。これも昔のミニと変わりませんね。

この愛すべき500オーナーの方々は、おそらくカーマニアにはならないと思います。しかし「カーライフプレーヤー」として日本のモータリゼーションの一角で、ヒエラルキーにとらわれない自由なスタイルを楽しむポテンシャルを持っておられます。
ミニの事例を焼き直すのであれば、この「カーライフプレーヤー」の入口の先にあるべきは、プレーヤーの皆さまが自分らしく、自由なスタイルで楽しむ「術(SUBE)」をご用意することなのですが、一億総車好き?と言っても過言ではなかった1990年前後の時代背景と違い、この「術」として求められるツールのあり方には大きな変化が生じており、そしてソフィストケートされているという点に注視しないといけないなと思うのです。

カスタマイズというよりカーソナライズ(Car+Parsonalize)である

改めてミニの時代と現代500のカーライフプレーヤーを考察してみると、ミニの当時はオシャレな人とそうでない人がはっきりとしていた時代でした。オシャレな人の趣向は明確にひとつのベクトルを指していて、何を求めているかが分かりやすかった時代に思えます。
それと比べ現代は、流行を示す潮流の外側で、実に多様な感性とスタイルが共存しています。同時に日本中どこで出会う人も皆一様にセンスの良い方ばかりで、国民的オシャレっぷりは昭和の時代とは比較にならないほど高水準化しているなと感じます。

そんな時代のクルマ選びやカーライフも、ファッションのスタンダートと同様に多様化、高水準化しているかと思えば、そうでもないんですよね。・・・というのは、ユ◯クロやH◯M、Z◯R◯など、ファストファッション的なイノベーションがカーライフ業界には起きてこなかったというのが最大の理由ですが、それ以前に、クルマは投資絶対額が高いので、ファストカーライフってのは入り口でつまずいちゃうんですよね。。。価格帯がファストじゃないという感じです。
ですからカーライフ業界でこれをやろうと思ったら「中古車」をプラットフォームにしたらどおだい?・・というのが中古車販売店であるピッコロカーズの当然の成り行きとは言えるけれども、同時にリースやレンタルにカーライフ提供方法のトレンドが移管していることそのものが、ファストカーライフの入り口を再構築していると言えるのだな・・・と思うわけです。

そんな世相の読みを元に、早々に趣味グルマのレンタカー事業や、非マニア向けカーライフ向上施策「カーソナライズ」という概念を(必死で)提案しておりますが、お客様の趣味趣向をウォッチしていると見えてくるのは「ガチガチなのはイヤ」というスタイルのあり方ですよね。

どうやら力の抜き方こそがイケてるカーライフの見せ場なのだな・・という事を思いつつ、ローバーミニの記憶に照らすと、確かに当時からありましたネ。引き算のカーライフスタイル。
オーバーフェンダーレスでモールのみに仕立て、純正2連メーターに非メッキグリル。ホイールキャップは取り外した鉄チン状態ながら、シフトノブやドアハンドルだけはアルミ製・・みたいなスタイルは本当にかっこよかったですし、そんなミニのオーナーさんはことごとく時代に翻弄されないスタイルをもっておられました。
当時は少数派の「手練スタイル」だったこの領域の感性が、今はスタンダートになっているのだな・・・と言うことを踏まえると、求められているカーライフスタイルが自ずと見えてきますよね。。足し算でなく引き算の先にあるカーライフスタイルとは、着飾るのではなく着こなす感覚。見せ所のある普段着・・というのが、ご提案すべきカーライフスタイルなのだと思う所以です。
「カスタマイズ」という言葉のニュアンスはちょっと重い。「パーソナライズ」の方がピタッと来ます。ですからCar+Parsonalize=「Carsonalize/カーソナライズ」というワードをこしらえて微妙に違うこのスタイルを指し示したいと思うのです。

 

 

チープシックに華をもたせるカーライフ

さて、そんな観点で今この瞬間の自分をファッションチェックしてみると、下着はU・Q、シャツはGAP、セーターはフランス軍USED(セントジェームス)で、アウターがH&M、パンツがバートル(職人系)・・・という極めてチープなセレクトなんですが、所有する衣類を観察すると、ものの見事にファストファッションばかりです。(原稿を書いたのはまだ肌寒い季節でしたので・・)

しかし、全身ファストファッションの時も、時計やアクセサリー、靴など「1アイテムだけちょっとこだわりモノ」を取り入れると、途端に自分らしさが成立するなんて感覚、ご経験ありますよね?私なんざ毎日コレです(笑)時計で成立する自分スタイルみたいな感じです。
例えば、ジウジアーロデザインのアローズ別注モデルの時計さえしていれば、全身U・Q着ていても怖いもの知らずです。
クルマの仕立て方に求められる感覚も、これに近いものがあると感じます。

つまり、主役アイテムとそれを光らせるファストアイテムのコーディネートが、フィアット500のカーソナライズにハマる引き算なのかなと感じておりまして、企業秘密ながら今開発中なのが(まあまあ)ロープライスなシートカバーと、この手があったか!という感じのロープライスなサスペンションセレクト。ワンポイントを飾るデカールなどなど。ココらへんがファストファッションにあたる、なるべくコストを抑えたファストカーアイテムです。
さりげな~く、自分らし~く、普段着っぽ~くありながら、吊るし(ノーマル)とは違う緊張感というか、シャレオツオーラをほんのり放出するくらいがいいと思います。

さて、そうなると私にとっての「時計」の役回りとして、ファストスタイルカーライフのチープシックに華をもたせるアイテムが欲しくなると思うのですが、それがホイールとマフラーかな?って気がします。
ホイールは出来たら14インチ、15インチの中で選びたい。パルティーレクラシカ、ディーンミニ、エンケイオールナインあたりが東京街乗りにはいい感じですね。でもホイールの場合は靴に例えるのが足回りだけに分かりやすいですね。ホイールはそこそこの投資になりますので、ミドルクラスのスニーカーを選ぶ感覚で。履きつぶしたスペルガみたいな感覚で鉄チンというのもいいですよねー。

 

では、時計やジュエリーにあたるフィアット500のアイテムとしてマフラーを選ぶという選択は如何でしょうか?
おすすめはもちろんT.M.WORKSのハイパフォーマンスマフラーです。
一見ノーマルの500でも、センターから覗く2本出しのマフラーは、遠目にも品質の高さを感じることが出来る美しい仕上がりを見せてくれます。
手で触れてみたくなる高い質感に包まれた、まさしく時計やシルバーアクセに例えたくなる逸品なんです。

もちろん、パフォーマンスや音質もとても良い感じです。
T.M.WORKSのハイパフォーマンスマフラーについては
こちらのページ でご紹介しております。

 

いかがでしょうか?
お伝えしたいニュアンスが伝わったら嬉しいです。

え?センターマフラー化した時のノーマルマフラー用のバンパーのくぼみが気になりますか??
そこはあれです。
自慢の時計した時は、さり気なくチラッと見えるように袖を微妙に引っ張ってチラ見せしてみたりしますでしょ?
ご安心ください。チラリズム用のアイテムをご用意しました。
あえて見せてる感満載の逆転アイテム、耐熱ステッカーです。
ここに何を表現するかで、オーナーの洒落っ気を試されていると思ってください(笑)
ネガをポジに変えて楽しむのがピッコロカーズの流儀ですから。

従来のカスタマイズをオススメする観点とは全く違う、右脳や感性に訴えるような情報や選び方を開發しないと、せっかくカーライフプレーヤーとして楽しむポテンシャルを持っている方々に、その楽しみ方が伝わっていかないなと感じ入る昨今です。
やっていることは変わらないとしても、伝え方が響かないんです。だから知るべき人に情報が届かないんだと思います。
誰かがそこを丁寧にやらないと。
「日本にクルマの楽しみ再インストール」という理念の具現化として、こういうところにも注力することで、お客様の潜在的な「楽しむ力」を顕在化して差し上げる事に意義があると感じております。
ミニをたくさん販売していた時代から25年。500を取り扱っている以上、進化しなければいけないのは提供する側の人間ですよね。
がんばります。

 

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